責任は所有者にありますが、、、
広報成田です。
宮の沢ハイツのひさし崩落事故を受け、特殊建築物の定期調査・建築設備の定期検査などの定期報告について急に取り沙汰されております。
先日もHBCさんの取材があり、夕方の今日ドキッ!内で特殊建築物の定期報告や、それに絡めて住宅の検査等の特集を組んでいただきました。
取材の様子です。
調査・検査について実際に検査道具を使い、実演を交えつつ撮影を行いました。
記者の方が貴重なお話を聞けましたとおっしゃっていて、確かに一般の方が、定期報告の対象物件や必要な調査項目などを普段の生活の中で知る事はないよな…と改めて気づかされました。
毎日通っている学校も、当たり前に使っているスーパーも病院も旅行先のホテルも、もしかしたら火災時に避難口に荷物が置いてあり出られないかもしれませんし、煙の中で唯一の道しるべとなる非常用照明が点灯しなければ大混乱が起き被害が拡大するかもしれません。
しかしショッピングモールに家族で買い物に行き機械排煙口を気にする人はいないし、飲食店へお酒を飲みに出かけて非常用照明が点灯するか確認する人もいません。
皆なんとなく当たり前に「安全」だと思っている、もしくは万が一の事態が起こる事は想定していないのでそもそも建物の安全性を気にした事がない…という方が大半だと思います。
そこで所有者(管理者)の建築物維持管理への意識の高さが大変重要となります。
その建物を使用している人は、その建物がまさか危険な状態かもしれないという事はわからずに出入りしているのですから…。
今回の宮の沢ハイツは賃貸マンションなので、管理などの責任はすべて所有者にあります。
定期報告をきちんと提出し、指摘された危険が予測される部分は直すという当たり前のことをしていれば間違いなく防げた事故かと思います。
現所有者の方は、過去20年近く調査をしてこなかったのが悪い、私は被害者側というようなお話をされているようですが…。
やはり売買契約前に第三者の専門業者に頼んで調査してもらう…など方法はありますので、もっと慎重に購入を検討する余地はあったのかなと感じます。
外壁タイル1枚でも、劣化してビル高層階から剥がれ落下したらそれは凶器になります。
それを前オーナーが20年近くも点検していなかった等、様々な背景がありますので宮の沢ハイツ事故に関して今後の責任問題の行方はわかりませんが…。
一番の被害者は誰でしょうか…。
建築物は不朽不滅ではありません。
健康診断をし、悪い部分を治療してこそ健康に歳をとる事ができるのです。
一定期間毎に健康診断をする事によって、病気の早期発見が出来、治療も比較的短期間で費用を抑えて行う事が可能なのです。
宮の沢ハイツではオーナー側が退去を求めていた23世帯以外にも避難を要請したようですが、あくまでも一時的な避難で1日1万円、最大10日までとの事…。
再度書面にて何らかの報告があるそうですが、あの建物はとても危険です。
修繕工事も相当に危険を伴い難しいかと思われますので、改修・解体どちらにせよまずは全住民の避難(退去)が最優先なのでは…と思います。
定期報告やってなかった…と少しでも危機感を感じた建築物オーナーの方は、まずは私たちにご相談ください。
北工房特殊建築物に関するホームページ:http://www.kitakobo.com/tokken/
(担当:成田)
特殊建築物の定期報告 無料相談について:https://www.kitakobo.com/tokken/blog/169/