免震構造の積層ゴム発見!
設計の成田です。
札幌もようやく雪が解けて春らしい気候になってきましたね。
最近は地方での調査が多いのですが、同じ道内でも地域によって道路脇に残っている雪の量が全然違います。
札幌では今年は桜をいつ見れるのでしょうか…楽しみです。
今回はとある病院の定期報告の調査へ伺った際に、地下ピットに入った時の写真を載せたいと思います。
この建物は免震構造で造られていました。
免震構造とは建物の基礎に積層ゴム(特殊なゴム層)を設け、地震の際の揺れを吸収してくれる構造のことです。
建物の揺れが小さいため、家具の転倒や照明器具などの落下を防いでくれたり、建物躯体の亀裂が発生する可能性を低減させてくれたりします。
写真で赤く囲った部分が積層ゴムです。
ゴムと鋼板が交互に重なっており、鋼板は建物を安定して支え、ゴムの柔らかさは地震時にゆっくり水平方向に揺れ、建物へ揺れが伝わらないよう働いてくれます。
積層ゴムのゆっくりとした揺れは地震がおさまってもなかなかとまらないため、ダンパーという装置を使って抑えます。
近年では中高層マンションなどにも多く取り入れられているそうです。
耐震構造(建物の堅さと強さで地震に抵抗する構造)よりも当然建設費用が上がりますが、実際には揺れが少なくなり、建物の損傷が減ったという実例もあるようです。
今回は非常用照明のチェックをしていたら偶然地下ピットにたどり着きました。
見た瞬間テンションが上がってしまったのは内緒です。笑