特殊建築物等定期調査・建築設備定期検査の北工房 | 特殊建築物の定期調査奮闘Blog in 北海道 成田翔の汗かき定期報告

*

防火戸の不具合が多いです

防火設備点検という新しい制度

特定建築物定期調査・建築設備等定期検査の定期報告もようやく落ち着いてきました。
今年度から始まった防火設備の定期報告のお問い合わせも沢山頂き、協力業者のフォローもあり無事業務をこなす事が出来ました。
 
やはりオーナー(もしくは管理者)の方々とお話しして皆さんおっしゃっていたのが、制度が変わったことはわかっているが、何の検査を、いつどこに頼んだらよいのか…。
初めての事なので、制度の詳細や料金の相場などもわからず…との事でした。
 
新しい点検制度のため、対応してくれる業者がどのくらいいるのかわかりませんが…。
お困りでしたらとりあえず北工房にお問い合わせください!(笑)
 
 
 
弊社は建物の検査会社やビルメンテ会社ではなく、「設計事務所」です。
木造住宅だけでなく、大手自動車メーカーのショールームなど、「特定建築物」に該当する建物を設計しています。
 
その経験からも、指摘事項「〇」「×」判定だけでなく、その後どう是正などを行ったらよいかなどアドバイスまでさせていただきます。
 
 

防火戸の不具合

防火設備点検をしてる中で思ったのが防火戸の不具合が比較的多くありました。
 
類似の検査で消防法に定められる消防用設備等の点検というものがありますが、動作確認まではしないそうです。
防火戸と煙感知器が連動して防災盤にちゃんと信号が届いているかというところまでのチェックのようです。
(我々の行っている防火設備点検は建築基準法で定められた検査です)
 
防火設備定期検査では感知器との連動ももちろんですが、きちんと閉まるかといった動作確認まで行います。
 
写真は閉まりきらなかった防火戸になります。

img_5809
 
ここは防火戸が閉じるスペースが少ない為、二枚に折りたためる形式の扉が採用されています。
二枚目の扉が作動しなかった例です。
 
デザインや動線を重要視したことなどで作りを複雑にしてしまうと、いざという時に機能しないという残念な結果になります。
 
 

まずは点検を

オーナーの中には、「点検を行って何か不具合があった際に是正にお金がかかる」という事を恐れて点検自体を行わない方もいます。
 
しかし不具合があっても扉の交換とかではなく、止めている金具の調整、交換などで済む場合が多いです。
むしろ万が一、火災などが起こった時に防火戸の前に荷物があって閉まらない!など、管理体制に問題があることが発覚する方が、金銭的にも社会的にもダメージが大きいと思いませんか?
 
建物を利用する方々の安全を考えて定期調査・定期報告を行うことは当たり前のことですが、ご自身の財産を守るためにも、まずは決められた調査・検査を、決められた期間内に行ってくださいね。
 
 
 
ちなみに共同住宅や飲食店などは11月末までが報告期間となっています。
札幌市も初雪の予報が出ていますが、雪が積もると屋根や建物の基礎周りの調査が難しくなります。
まだ今年度の報告を行っていないオーナー様、ぜひお早めに定期報告の計画を立ててくださいね!