築数年での外壁面のクラック事例
引き続き、お急ぎではない調査は6月以降で調整させていただいております
まだまだ北海道は新型コロナウイルスの完全な終息まで時間がかかりそうですね。
北工房でも打ち合わせをオンラインで行ったり感染予防策をとりつつ、また、感染拡大予防のためにずらせる調査(特定建築物等の定期調査・建築設備定期検査)などはできるだけ後ろにスケジュール調整させていただきながら業務を行っている状況です。
正直なところ、コロナ終息後の調査ラッシュが今から恐ろしい気もしておりますが、うつらない・うつさないためにも今できることを行っていきたいと思います。
札幌市に再度聞いてみた
札幌市の安全推進課に再度コロナの影響や提出期限について確認したところ、報告期限(建物用途によるが早くて9月末)内に定期報告書をご提出いただけない場合は督促状がいく可能性がある。
ただし、間に合わなくても年度内(2021年3月末日)にご提出いただけたら今年度の定期報告については「報告済」と処理させていただく。
札幌市のホームページに公表される「未報告」物件名については、年度末で締めてからの公表となります。
…との回答でした。
まずはこんな状況なので3月末までに出せばよい、頑張って3月末までに出しましょう!と勝手に解釈いたしました!!
皆さま、コロナ終息後に順番に対応させていただきますので、少し調査までお待ちいただくかもしれませんがご理解いただけたらと思います。
お見積もり等は対応可能ですのでお問い合わせください。
外壁のクラック事例
少し前になりますが、築浅のサ高住での事例を少しだけご紹介します。
築数年でここまでクラック(ひび割れ)が発生するのは稀かもしれません。
斜め方向に全体的に入っているのが地震によるせん断(ものすごーくざっくり言うと、このケースは外力によって壁を引きちぎろうとする力のこと)によってできたクラック、
窓の4隅から斜めにひび割れているのは開口補強筋(という窓などの周りに斜めに入れる鉄筋)の不足によって発生したクラックと推察されます。
オーナー様へお伝えしたところ…
オーナー様もきっと築数年でこのようなひび割れが多数発生するとは思っていなかったでしょうし、修補のための予算も多くは準備していなかったかもしれません。
しかしクラックの状態や、早めに補修する方が結果的に建物を良い状態で長持ちさせることができる説明などさせていただいたところ、すぐに補修する方向で動いてくださいました。
クラックから雨水などが浸入すると中の鉄筋を錆びさせますし、壁内に浸入した水が冬季に凍ると凍害を起こし、大きな修繕工事が必要となるようなダメージを負わせる可能性もありますので、補修は傷が浅いうちに行うのがベストです。
北工房だから
特定建築物の定期報告書ではここにこんな指摘事項がありましたよ、と記載はされますが、それって何が原因で、ほっといて大丈夫なの?直すよう言われたけどどうしたらいいの?というところまでは記載されません。
一級建築士事務所の北工房だからこその定期報告であり、オーナー様目線で行う調査だからこそ、心配事や不安に思っていることをくみ取って、その後の修繕などについてのアドバイスもできます。
中にはとりあえず報告書を出せばいいんでしょ、という建物オーナー様もいらっしゃることは事実ですが、今回のようにわたしたちの報告をもとにその建物の利用者や今後のメンテナンスについて考え、すぐに修繕を行いますと言ってくださったことは本当に嬉しいことでした。
引き続き三密を避け、これ以上悲しい思いをする人が増加しないよう、気を緩めずもう少しだけ耐える生活をしていきましょう。
北海道札幌市 特殊建築物等定期調査・建築設備定期検査の北工房
成田 翔